顎の骨が少ない方でもインプラントは可能です
インプラント治療を検討されている方の中には、「顎の骨が少ない」と診断されて諦めかけている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、骨量が不足している場合でも、現代の歯科医療では様々な治療法によってインプラント治療を受けられる可能性があります。骨造成術やワイド・ショートインプラントなど、最新の技術を用いることで、これまで「治療不可能」とされていた症例にも対応できるようになりました。
当院では、患者様一人ひとりの骨の状態を精密に診査し、最適な治療計画をご提案しております。顎の骨が少ないからといって、すぐに諦める必要はありません。まずは現在のお口の状態を正確に把握することから始めましょう。
顎の骨が少なくなる原因とは
顎の骨が少なくなる理由は様々です。
最も多い原因は、歯を失ってから長期間放置してしまうことです。歯がなくなると、その部分の骨は噛む刺激を受けなくなり、徐々に吸収されて薄くなっていきます。人の噛む力は前歯で20kg、奥歯なら60kg、口の中全体では実に350kgもの力を持っています。この力が歯を通じて顎の骨に伝わることで、骨は健康な状態を保っているのです。

また、歯周病も骨の減少を引き起こす大きな要因です。歯周病が進行すると、歯を支える骨が破壊されていきます。さらに、腫瘍や骨髄炎、交通事故やスポーツなどの外傷によって顎骨が欠損するケースもあります。
たった1本歯が抜けただけでも、通常の2〜3倍の力を加えないと同じようには噛み砕けなくなります。失ってしまったら、すぐにでも同じように噛めるように治療をしなければ、噛む力だけでなく、体のバランスなどにも影響が出てきます。
骨量不足がインプラント治療に与える影響
インプラントは顎の骨の中に人工歯根を埋め込む治療法です。そのため、インプラントを埋入するために最も重要なのは、十分な顎骨があるかどうかです。
骨の密度が低いと、人工歯根の埋入時に初期固定という歯槽骨とインプラントが定着するまでの安定性が得られず、インプラントが固定されにくくなります。また、骨の幅や高さが不足している場合も、インプラントを入れるスペースがないと診断されることがあります。
上顎の場合、上顎洞という空洞があり、上顎から上顎洞までの距離が短いと、インプラントを入れるスペースが確保できないという問題が生じます。下顎の場合は、下歯槽管という神経や血管が通る管までの距離が不足していると、手術時にこれらを傷つけるリスクが高まります。
骨量が不足している状態でインプラント治療を行うと、インプラントが骨と結合しない、インプラントが脱落する、神経や血管を傷つけるなどのリスクが高まります。そのため、事前の精密検査によって骨の状態を正確に把握し、適切な治療計画を立てることが重要です。
骨が少ない方のための治療法
骨量が不足している場合でも、諦める必要はありません。
現代の歯科医療では、骨を増やす「骨造成術」や、少ない骨でも対応できる「ワイド・ショートインプラント」など、様々な治療法が確立されています。患者様の骨の状態に応じて、最適な方法を選択することで、インプラント治療を成功に導くことが可能です。
サイナスリフト(上顎洞底挙上術)
サイナスリフトは、上顎の骨が薄い場合に行う骨造成術です。歯ぐきを切開し、上顎の上にある空洞(上顎洞)へ骨補填材を注入します。
患者様のお口の状態によって処置方法は微妙に異なり、手術前に行う場合もあれば、埋入手術と同時に行う場合もあります。上顎洞をかさ上げすることで、適切な長さのインプラントを安定した状態で歯槽骨内に埋入することが可能になります。
サイナスリフトには、骨の側面に窓を開けて骨補填材を注入する「ラテラルアプローチ」と、インプラントを埋入する穴から骨補填材を注入する「クレスタルアプローチ」の2つの方法があります。骨の厚みや治療計画に応じて、最適な方法を選択します。
ソケットリフト
上顎の骨に比較的厚みがある場合は、インプラントの埋入と同時に骨補填材を注入する「ソケットリフト」という方法があります。
サイナスリフトのように骨の側面に大きく窓を開ける必要がなく、術後の痛みや腫れなどが少ないのがメリットです。患者様の身体的負担を軽減できる治療法として、適応症例では積極的に採用しています。
ソケットリフトは、上顎洞までの骨の厚みが5mm以上ある場合に適用されることが多く、インプラント埋入と同時に行えるため、治療期間の短縮にもつながります。

GBR(骨再生誘導法)
GBRは、痩せてしまった骨の再生を促す骨再生治療のひとつです。まずは歯ぐきを切開し、骨量を補いたい部分に「メンブレン」という特殊な膜を設置します。
その膜によって歯肉の侵入を防ぎながら、自家骨や骨補填材を埋め込んで骨の再生を促します。こちらも手術前に行う場合と、埋入手術と同時に行う場合とがあります。骨の密度が十分ではない場合でも、インプラント埋入直後の初期安定が得やすくなります。
GBRは、骨の幅が不足している場合や、骨の高さが不足している場合に有効な治療法です。メンブレンは吸収性のものと非吸収性のものがあり、症例に応じて使い分けます。骨の再生には数か月の期間が必要ですが、確実に骨量を増やすことができる治療法です。
ワイド・ショートインプラント
ワイド・ショートインプラントとは、従来のインプラント治療で使用されるインプラントよりも幅が広く、長さが短いインプラントを用いた治療です。通常のインプラントでは難しいとされる症例に対応可能です。
従来型のインプラント治療では、一般的なサイズのインプラントが使用されていました。しかし、現在では長さよりも直径が太いインプラントの方が長期的に安定するといわれています。骨密度が低いケースやインプラントを入れるのに高さが不足しているケースには、太く短いインプラントを使用することで、治療後もインプラントを安定して使えるようになります。
ワイド・ショートインプラントは、骨造成術を行わずにインプラント治療を行える可能性があるため、患者様の身体的負担や治療期間を軽減できるというメリットがあります。ただし、すべての症例に適用できるわけではないため、精密検査による正確な診断が必要です。
インプラント治療の流れと期間
インプラント治療は、通常の歯科治療と異なり、複数のステップを経て慎重に進められます。
治療期間は個々の患者様の口腔状態や骨の量、体質によって変わりますが、一般的には3か月から6か月ほどの期間が必要とされます。骨造成術が必要な場合は、さらに数か月の期間が加わることもあります。
初診とカウンセリング
まずは、カウンセリングにて患者様のお悩みや治療に対する疑問、ご要望などを聞かせていただきます。問診・診察を行い、インプラント治療が可能か判断します。
レントゲンやCT撮影によって顎の骨の状態を確認し、適切な治療計画を立てるための画像診断を行います。患者様のご希望をもとに、手術方法、期間、費用、リスクなどを詳しくご説明いたします。
当院では、患者様が納得されるまで丁寧にご説明し、疑問や不安を解消してから治療を開始します。インフォームドコンセントを重視し、患者様と一緒に最適な治療計画を立てていきます。
精密検査と事前処置
口腔内の清掃と治療を行います。虫歯や歯周病がある場合は、事前に治療を行い、インプラントに適した状態にします。顎骨の厚みをチェックし、骨量が不足している場合は、GBR(骨造成術)やサイナスリフトを検討します。
治療計画の最終確認を行い、患者様の同意を得た上で治療を進行します。全身状態の確認も行い、糖尿病や骨粗鬆症などの疾患がある場合は、主治医と連携して治療を進めます。
インプラント埋入手術
局所麻酔を施行し、痛みを最小限に抑えながら手術を行います。チタン製のインプラントを顎の骨に埋め込みます。手術時間は1本あたり30分〜1時間程度です。
手術後は、傷口を縫合し、1〜2週間後に抜糸を行います。インプラントが骨と結合するまでの期間として3〜6か月ほど待機します。審美性を考慮し、必要に応じて一時的に仮歯を装着することもあります。
この期間は「オッセオインテグレーション」と呼ばれ、インプラントと骨が結合する非常に重要な期間です。患者様には、この期間中の注意事項をしっかりとお伝えし、定期的に経過を確認させていただきます。
上部構造の装着
インプラントと人工歯をつなぐアバットメント(支台)を装着します。患者様の噛み合わせや色に合わせて人工歯を製作し、完成した人工歯を装着します。
治療完了後は、定期的なメンテナンスを行います。インプラント以外の歯科治療は、かかりつけ歯科医院との連携が必要となる場合もあります。
上部構造の材質は、セラミックやジルコニアなど、審美性と耐久性に優れた素材を使用します。患者様のご要望や予算に応じて、最適な素材をご提案いたします。
インプラント治療の成功率を高めるために
インプラント治療を成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、経験豊富な歯科医師による正確な診断と治療計画が不可欠です。CT撮影による三次元的な骨の状態把握、神経や血管の位置確認など、事前の精密検査が安全な治療の基礎となります。
術前の準備と全身状態の管理
インプラント治療を受けるには、全身の健康状態が良好であることが求められます。糖尿病などの全身的な健康状態も治療に影響を及ぼすため、事前のカウンセリングでしっかりと確認することが重要です。
また、骨粗鬆症の治療薬を使用されている方は骨壊死がおこる可能性があるため、事前に主治医と相談する必要があります。チタンに対して金属アレルギーの方は適応ではありません。
喫煙されている方は、インプラント治療の成功率が低下する可能性があります。喫煙は血流を悪化させ、骨とインプラントの結合を妨げるため、治療前後の禁煙をお勧めしています。
術後のメンテナンスの重要性
インプラント治療後は、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。きちんと噛めるということは、痴呆症やがんの予防にも効果があり、全身の健康にも影響してきます。
インプラント周囲炎という、インプラント周囲の組織に炎症が起こる病気を予防するためにも、定期的な検診と適切なケアが重要です。当院では、患者様に安全で最善な治療をご提案し、治療後も長期的にサポートさせていただきます。
定期的なメンテナンスでは、インプラント周囲の清掃状態の確認、噛み合わせのチェック、レントゲン撮影による骨の状態確認などを行います。3〜6か月に一度の定期検診をお勧めしています。
加藤歯科医院のインプラント治療
当院では、失った歯と歯根を回復させ、自分のものと同じ感覚でしっかり噛むことができる治療を目指しています。
インプラントは顎の骨の中に人工歯根を埋め込み、その上に歯を作る方法です。治療には人工歯根の埋め込みの手術が必要で、健康保険は適用されませんが、義歯のかむ力をサポートし、義歯が外れにくくなります。インプラントは安定しており、かなりの力で物を咬むことができます。
他の治療法との比較
当院では、入れ歯、ブリッジ、インプラントの3つの治療方法を提案しています。それぞれにメリットとデメリットがあります。
入れ歯は歯を削らずに済み、健康保険の適用が可能ですが、咬む力はインプラントに比べると10分の1以下になります。また、残っている自分の歯への負担が増大し、結果的に早く失われてしまう可能性があります。入れ歯が合わないと痛い、硬いものを食べにくい、食事の後の手入れの煩わしさと慣れるまでの違和感があります。
ブリッジは固定式なので自分の歯と同じような感じで使えますが、健康な両隣の歯を削らなければならず、土台になっている歯への負担が増えます。健康な歯を削ることで、その健康な歯さえも寿命を縮めてしまいます。また、土台となる健康な歯がなければブリッジにすることはできず、保険が適用される治療には制限があり、見た目を気にする場合は前歯3番目までしか白い材料が使用できません。
インプラントは他の歯を削る必要がなく、独立して機能するため、残っている歯への負担がありません。固定式で自分の歯と同じ感覚でしっかり噛むことができるのが最大の特徴です。審美性にも優れており、見た目も自然な仕上がりになります。
患者様に寄り添った治療
当院のモットーは、丁寧なコミュニケーションに努め、患者様にとって最良の治療をご提供するべく、きめ細やかな診療を行うことです。小さなお子さまからご高齢の方まで、ご家族そろって通っていただける地域に根差した歯科医院を目指しています。
生涯ご自分の歯で美味しくお食事をしていただけるよう、歯科医療を通して患者様の健康をサポートしていきたいと思っております。お口に関するお悩みがあれば、どのような事柄でもお気軽にご相談ください。
当院では、患者様が安心して治療を受けられるよう、治療前の説明を丁寧に行い、治療中も痛みや不安を最小限に抑える工夫をしています。また、治療後のアフターケアも充実しており、長期的に患者様の口腔健康をサポートいたします。
まとめ〜諦めずにご相談ください
顎の骨が少ないからといって、インプラント治療を諦める必要はありません。
骨造成術やワイド・ショートインプラントなど、最新の治療技術によって、これまで「治療不可能」とされていた症例にも対応できるようになってきました。大切なのは、経験豊富な歯科医師による正確な診断と、患者様一人ひとりに最適な治療計画の立案です。
きちんと噛めて、見かけもきれいにして、いつまでも楽しい食事をしましょう。さまざまな理由で歯を失った方、現在治療中で不自由な思いをしている方、昔に比べ医学は大変進歩しており、治療により失った歯と歯根を回復させることができます。
当院では無料相談も受け付けております。まずは現在のお口の状態を正確に把握し、どのような治療法が最適か、一緒に考えていきましょう。患者様に安全で最善な治療をご提案いたします。
鴻巣市でインプラント治療をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。経験豊富な歯科医師が、丁寧にカウンセリングを行い、患者様に最適な治療計画をご提案いたします。